今月の親善試合2試合を見て、改めて感じたのはポゼッションがどうのこうのとか縦に速い攻めだと言う前に、日本の一番の問題はトラッピングの下手さだと思う。
パスが通らないのも相手に簡単にカットされるのも、日本人選手のトラップが下手で、来たパスに対してピタッとボールを納められる技術がないので起こる現象であり、もしトラップがちゃんと出来ていれば自動的にポゼッションは上がり、攻めにもスピードが増すのは間違い無いだろう。
中田英寿の全盛期に、日本代表戦でセリエAのつもりでパスを出すと、一つにはスピードで日本人は追いつけない、もう一つは良いタイミングで出し、もらい手が追いついてもちょっと速いパスだとトラップがキチンと出来ずに相手にボールが渡ってしまうことを嘆いていたが、正に今だに日本代表に一番足りないのは基本のトラップが出来ていないことだろう。
フォワードの選手もキチンとしたトラップが出来ないので、シュートするのに最適なポジションにボールを置くことが出来ない事が正確なシュートに繋がらず、枠を外したり、キーバーの正面になってしまったり、バックスにカバーされて得点にならないのも、シュート力やメンタルの問題より、一にも二にも正確なトラップが出来ていないのが理由に思えてしょうがない。
恐らくJリーガーになってからトラップだけの練習などしないのではないかと思うが、今の日本代表を見ていると、トラップだけ集中して練習する必要がある気がする。歴代の日本人で一番トラップが上手いのは小野伸二だそうだが、トラップコーチとして(こんなコーチが必要では世界の笑いものになるかもしれないが)日本代表コーチに就任するだけでなく、もっと下の中学生や高校生のレベルから、どんなパスにもピタリと止められるトラップが完璧に出来る様になるまで集中した練習をするのがもしかしたら日本代表を強くする一番の近道かも知れない。
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