
今年の2月頃の石川遼のインタビュー記事があった。
その時の石川のスタッツは、はほぼ全ての部門で120位〜200位の間で、彼の考えは「自分の思った通りの球を追求したい。小さく纏まるのは全然先でいい」というのが基本的な姿勢だった。
ティーショットでフェアウェイキープに拘り、長い距離を残してやっとパーオンして、ボギーをあまり叩かずに予選を通ったとしても自分で楽しくないし、自分の将来のゴルフに対してプラスになるとは思えない。
自分で球筋や落としどころがキッチリイメージできる方が、結果的に悪いショットになっても、自分で納得出来る。今年シードが取れなくても5年後、10年後により良い形になれば良いという考えを述べていた。
言っていることは判るし気持ちも判るのだが、将来の為といっても、それを実現する為のフィールドが絶対に必要であり、幾ら良いゴルフを追求しても試合に出られなければ、なんの価値もない訳で、素晴らしい素質を持っていても、ビックチームに移籍したために試合に出ることさえ出来なくなったサッカー選手にダブって見えてしまう。
先のスタッツを見ると全てのフィールドで良くない訳で、このままPGAツアーを続けていく為には、どこか1つか2つのスタッツだけでも飛び抜けて良いというものを身につけるべきだと思う。
ショットに拘る石川遼だが、個人的には寄せやバンカー、パットのスタッツを上げる事は、ショットで劣る彼でも十分可能性が有ると思うし、元々石川遼の得意な分野だったはずだ。
これらのスタッツが上がってくれば、自然ショットも無理をする必要がなくなると思うし、もっとフィールドを広く使う事が出来ると思う。
松山英樹とのセカンド以降の差は、良いところに乗せようと無理をして狭いポイントを狙い結果的に大けがをするか(しかもセカンドを打つ地点は松山より遥かにラフであることが多い)、外しても良い場所をいつも意識して、ボギーをなるべく叩かない、或いはどんなに悪くてもボギーで押さえるゴルフが出来ているかではないかと思う。
2017年にシードを取れずに下部のウエブドットコムツアーに行ったとしても、2020年、2025年にPGAツアーできちんと戦えればいいという気持ちでこの先挑んでいくとしても、技術面でも精神面でも最低ちゃんとしたコーチに師事することは絶対条件だと思う。